昨今、何度目かのブームの兆しを見せているadidasのスタンスミス。
昨年書いた私の記事もお陰様で多くの方に読んでいただいているようです。
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さて、そんなスタンスミスですが、経年によって高確率でダメになるポイントがカカトの内側。
例に漏れず私のスタンスミスもカカトの内側がボロボロになりました。
少し前の話ですが、修理に出しましたので、ご紹介したいと思います。
目次
ボロボロになるカカトの内側
古いスタンスミスはカカトの内側(カウンターというそうです)が経年によって高確率でボロボロになります。
友人のスタンスミスもよくカウンターが割れていました。
これは人工皮革を使用しているため、硬化することが原因だと思います。
90年代のものをデットストックで購入した私のスタンスミスも、一度もカカトを踏んで履いたことがないのにボロボロになりました。
カカトを踏んで靴を履くのは論外ですが、そのような履き方をしていないにも関わらずボロボロになるというのは、もう素材の限界なのでしょう。
はじめは靴に貼るタイプの靴ずれ防止材を補強材として貼っていましたが、粘着がネチャネチャになったり、貼っていない場所まで割れが浸透してきたりで、もう限界でした。
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ソールの剥がれとタンの硬化も
私の場合、ボロボロのカウンターの他に、ソールの剥がれとタンの硬化も発生していました。
ソールの剥がれは、多くの場合、後ろ側から発生すると思います。スタンスミスの場合、前足部にはステッチ補強がされているからです。
私のスタンスミスもステッチ補強がされていない場所から剥がれてきていました。
また、タンも固くなっており、くるぶし丈のソックスで履いた場合、足首に靴ずれがおきるほどでした。
また、硬化により、タン自身も真ん中から割れが発生してきていました。
シューリペアセンターカナムラ
そんな時に見つけたのがシューリペアセンターカナムラさん。
数少ないスニーカーの修理を請け負ってくれるお店です。
決め手となったのはスタンスミスの修理実績もあるということ。
また、事前にメールで問い合わせを行いましたが、とても丁寧に対応してくれたこともプラスでした。
お願いした修理内容
実際にお願いした修理内容は以下の2点
- カウンター修理
- ソール剥がれの修理
タンの硬化については、なかなか対応も難しそうでしたので、こちらの判断で止めました。
カウンター修理ですが、私がお願いする前に実績として紹介されていたのは布での貼り直しでしたが、私はレザーでお願いしました。
レザーでの修理に関しては絶対にシワが発生してしまうとのこと。シワは靴ズレの原因にもなりうるので不安でしたが、布よりも耐久性が高いと思ったのでお願いしました。
価格は、両足で5,800円でした。
ソールのはがれに関しては、素材の劣化の場合は断られることもあるそうですが、基本的には受けてもらえると思います。
5液を使用する特殊な接着で、日本一の接着を自負しているとのこと。
古い接着剤をしっかり落とす必要があったりと、しっかりとしたお店でお願いするのが良い個所だと思います。
カナムラさんの場合、価格は状態により3,500円~5,000円とのこと。
また、スタンスミスの場合は前足部のみのステッチを、ヒール側まで延長して縫い付けることも可能とのことでした。
こちらは迷いましたが、見送りました。
仕上がり
さて、気になる仕上がりに関してですが…。
もう大満足の出来です。
靴が古いので、カウンターライニングと外の革の色味に差があるのは仕方ありません。履いてたら分かりませんし。
一番上のハトメは付け替えてもらっているようですが、裏から見ないとわかりません。
ソールに関しても、しっかりとくっついています。
というか修理に出して約3年経ちますが、ホントのところ、この記事を書くために過去の修理依頼時のメールをほじくり返して初めてソールの修理も同時に依頼していたことを思い出しました。
さすがに修理後は修理前に比べて着用頻度もかなり減りましたが、(それでも春夏シーズンは2、3回着用しています)ビクともしていません。
特に古いスタンスミスをボロボロになりながらも大切に保管されている方、修理に出してみてはいかがでしょうか?
別冊ライトニング67男の手仕事 メンテナンス・マニュアル (エイムック 1755 別冊Lightning vol. 67)